平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申しあげます。
弊社は長年「農業分野における省力技術」をテーマに研究、
開発を進めております。
社会の構造変化に伴い、ますます分業化による省力は避け難くなり、
様々な形態での苗購入は常識となりつつあります。
PeSPもユーザー様のニーズへ柔軟に対応できるシステム苗を
創造して参りました。
新時代の担い手となり広く社会へ貢献できるよう、
より一層のシステム開発、生産、安定供給の努力をいたします。
これからもご愛顧のほど社員一同伏してお願い申し上げます。


                             ピーエスピー株式会社
                        会長 重岡 美友


 

  山口県の西海岸は、花崗岩を母材とする土質で海岸近くは岩場を剥き出しにした
 地形も少なくありません。私はそんな環境近くの農家に生まれ、私の身辺すべてが
 四季により、また自然により時を教えられるといった田舎育ちでありました。
 終戦を小学校時代に迎え、体験した運命のせいでしょうか、今でも思い浮かべる
 ほどの食糧難でありました。乳飲み子を背に、3〜4才児を手に「乳が出ません、
 この子に何でも良いから・・・お金で駄目なら着物でも」と言って、羽織った一枚
 を脱いだ親の姿は、危険を侵し命と引き換えに、餌を求める野鳥の姿であったよう
 にさえも思え、子供心にも記憶に残り、その時代の強烈な印象が私にとって、
 植物に興味を持ち今日の職へと位置付けられたと思います。
  昭和39年の夏、岸壁に生きる松の木に興味をそそぎ、何故あの環境で生命を持
 続することができるかと不思議なほど疑問の毎日を送ったものです。
 その後、間もなく根の構造の違いを発見することができ、岸壁の松の生態理由を知
 ることができました。それを起点に長い歳月を経過しましたが、全国の皆様へ完成
 したコンパクトな植物として、昭和63年9月にPeSPカタログ1号に掲載し発
 表にいたりました。                      

 

  自然界の動物は植物の有機合成の恩恵により生命を維持し種を保持し、人も同じく植物の
 恩恵に依り社会を築き永遠に生存するでしょう。人は食へ供する植物を育てるために種をまき
 水を与え芽を出す能力は、潜在的に秘めていると言えます。
 自給時代から分業した農村でも近年は経済情勢や社会構造の変遷に依りごく自然の種蒔き水
 撒きすら変化を余儀なくされて、次第に親床の育成を困難にしました、よって弊社は土の中より
 出発する生命を育て肥培できる状態に果菜 葉菜 草花苗を厳選な管理の下で育成しコンパク
 トな稚苗に仕上げるシステムを開発しました。
  発売始め(昭和63年9月)より、代理店を始め販売に携わっていただいた多くの方々の熱心な
 説明努力により、多量にご利用いただく昨今になりました。
  当初より安全で安心して扱っていただくことをモットーに育成努力いたして参りましたが、
 今日までの間、いろいろな状況や問題等を経験しました。私共の経験不足によりご迷惑をおか
 けした方々にはこの場にてお詫び申し上げます。これからも皆様の率直なご意見をお聞かせい
 ただき、その経験を基に改良を重ね、より使い易い商品を目標に開発努力させて頂きます、こ
 れから21世紀に向け新しい農業の媒体となり、ピーエスピーシステム苗が社会に貢献し、喜ば 
 れる商品として長く生き続けることを希望します。
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